24歳、恋愛処女
第六章
バン!

勢いよく開いたドアに驚く暇もなく、佐伯さんに詰め寄られた。

「昨日のあれ、なに!?」

「はい?」

いやいや、全くなんのことだかわかりませんが。
しかもロッカールーム中の視線を集めてるのでやめて欲しい。

「昨日、例のイケメン歯科医ともうひとり、イケメンが一緒だったでしょ!?
私には紹介しないくせに、自分だけおいしい思いしてるの!?」

あー……。
いたんだ、昨日。
佐伯さん、あそこに。
休日にわざわざ会社の入ってるビルに来るなんて、変わってますね。

「えっと。
いろいろあるんですよ、いろいろ」

そんな嫉妬に狂った目で睨まれても困る。

「どっちと付き合ってるの!?」

「えっと。
あの」
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