24歳、恋愛処女
……あれはなんだったんだろ。
理央さんらしくないっていうか。
昨日のあれを反省したにしても、変わりすぎてて反対に気持ち悪い。


 
仕事をして、理央さんと待ち合わせ。

ビル外で待ち合わせたかったけど、車だからダメだって云われた。
仕方なくカフェで待ってたら携帯が震える。
地下駐車場に降りてこいってメッセージにエレベーターで指定された階に降りると、理央さんが待っていた。
黒縁の眼鏡をかけている理央さんは、髪型が違うといえ、ますます真人さんにそっくりだ。

「遅い」

いや、あなたから連絡もらってすぐにエレベーターに乗ったので、遅くないはずですが。

「じゃ、行こか」

腕を取られて駐車場内を歩き、乗せられたのは黒の、左ハンドルSUV。

……まあ。
ここの駐車場に軽自動車とか国産コンパクトとか停まってる方が反対に珍しいくらいだからね。

かかってるのは邦楽ロック。
ただ、運転が荒そうだと身構えてたけれど、意外と普通だった。
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