リミット・デイズ
りっちゃんに初めて会うたんは、10年前で、お互いにまだ4歳だったころ。
アメリカからすずの家の横に引っ越してきたりっちゃんと、りっちゃんの母親のバーバラさんが手を繋いでうちに挨拶に来よった時のことは、いまでも鮮明に覚えちょる。
太陽の光で赤く光る、茶色の髪の毛。少し青色がかった大きな瞳。お人形さんみたいに真っ白な肌。
いわゆる”ハーフ”のりっちゃんを初めて見よった時は、その綺麗さにがばい驚いた。
最初はなんだかぎこちない仲だったけんど、だんだんと仲良うなった。
下手くそだったりっちゃんの日本語も、今ではすっかり様になっちょる。
まぁ、すずの微妙な方言が微妙にうつっちょるけんど。