【短編】恋人関係のおわり頃。



「おし、じゃあ帰るか。俺らの新居に」



そう言って、陽太は左手を差し出してきた。



「…なに、繋ぎたいの?」



今度は私がそう言うと、
陽太の手はおでこにまできた。



「え?」



「…真似すんなや」



そんな言葉と同時に
なぜかパチンとデコピンされる。



「……いた」



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