空に咲く花とキミを
「男のカン。」

城間くんが、いつの間にかあたしの隣にきていた。

その、腕が触れてしまいそうな距離にドキドキする。

「なにそれ（笑）。」

あたしはそれを悟られないように、フツーに笑って見せた。

でも前に、大崎さんがそんなようなことを言って、田村くんをイジっていた気がする…。

「だから、ケータイの番号交換したの、内緒ね。」

城間くんが言い終わるのと同時にラジオ体操の曲が流れてきて、あたしと城間くんはそれぞれの職場へ向かった。

内緒なのはわかったけど…耳元で言わなくても……頭がポーっとしてきたよ。

あぁ…あたし、城間くんとの時間が嬉しすぎる。

直くんに対して、そんな風に感じたことがあっただろうか…。

最初はそうだったかもしれない、でも今は、直くんに干渉されない時間の方が幸せ。

直くんといる時間は、機嫌をそこねないようにするために神経を使うけど、会社に働きに来ている時間は唯一の自由時間で、とても気が休まる。

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