空に咲く花とキミを
4・空に咲く花をキミと
翌朝、いつものように支度をして、寝ている直くんを起こさないようにそっと家を出た。
あんな事があっても、仕事は休めない。
休めば収入が減ってしまうから。
「…。」
それにあんな事があったからこそ、仕事を休みたくないという思いもある。
直くんと、同じ空間にいることが恐い。
幸い身体の痛みもだいぶ収まり、おでこの傷は前髪で隠すことができた。
逆上していたとはいえ、直くんは本気じゃなかったのかもしれない。
それでも昨日のことを思い出すと、ガーンと何かで叩かれたような衝撃が全身に走る。
あの時、あたしのおでこから血が流れなかったら、直くんが冷静さを取り戻すこともなく、あたしは今ここに居ないのかもしれない。
考えるだけで、ゾッとする。
被害がケータイひとつで済んで良かった…。
「おはようっ!」
会社に着いていつものメンバーが集まる喫煙所で、あたしは元気にあいさつをした。
できるだけ普段通りにしていないと、身体が震えてしまいそうで…。
あんな事があっても、仕事は休めない。
休めば収入が減ってしまうから。
「…。」
それにあんな事があったからこそ、仕事を休みたくないという思いもある。
直くんと、同じ空間にいることが恐い。
幸い身体の痛みもだいぶ収まり、おでこの傷は前髪で隠すことができた。
逆上していたとはいえ、直くんは本気じゃなかったのかもしれない。
それでも昨日のことを思い出すと、ガーンと何かで叩かれたような衝撃が全身に走る。
あの時、あたしのおでこから血が流れなかったら、直くんが冷静さを取り戻すこともなく、あたしは今ここに居ないのかもしれない。
考えるだけで、ゾッとする。
被害がケータイひとつで済んで良かった…。
「おはようっ!」
会社に着いていつものメンバーが集まる喫煙所で、あたしは元気にあいさつをした。
できるだけ普段通りにしていないと、身体が震えてしまいそうで…。