空に咲く花とキミを
「今からじゃ、どこも閉まってるよ。それより…もう遅いから寝ない?」

「あ⁈この怒りが収まるまで寝れるかよ⁈…オマエは勝手に寝てろ、オレはその辺で人ぶん殴ってスッキリしたら寝るから。」

「…。」

直くんはそんな気もないくせに、すぐこういうことを言う。


ーーー夜中の12時を過ぎた頃、江藤くんはそろそろ帰りたいと言い出した。

でもまだ飲みたかった直くんはそれを聞き入れず、江藤くんに無理矢理お酒を付き合わせ、だんだん耐えきれなくなった江藤くんは、直くんにスパっと言ったんだ。

”自分の都合で人を振り回すのはやめた方がいいですよ。”って。

その言葉に直くんも黙っておらず、口論に発展した末に江藤くんは帰って行った。

あたしは、正しいのは江藤くんだと思うから、あえて直くんのフォローはしなかった。

「ホントに来なくていいんだな⁈オレが何しても知らねーぞ?」

直くんは玄関で、靴を履きながら言った。

「…仕方ないね。」

あたしは穏やかに答えた。

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