空に咲く花とキミを
「いらっしゃい。あっ、久しぶり〜!」
あつ子ママが嬉しそうに迎えたのは、あるカップルだった。
恋人なのか夫婦なのか…あたしと直くんよりは歳上に見えた。
2人は、あたしたちが座るカウンターの隣、正確には直くんの横、椅子1つあけて座った。
そして事件は、あたしの知らないところで起こったーーー。
直くんはお酒が入るとよく、周りの人に絡みだす。
この日もそうで、隣のカップルに話しかけていた。
「おい、華。あ、こいつ華っていうんで。」
「…初めまして、華です。」
直くんに紹介されたあたしは、あいさつだけ交わして正面に向き直った。
直くんに絡むなとは言わないけど、相手をずっと捕まえておくのはどうかと思う……適当なところで会話を切り上げないと、調子に乗って喋り続けている直くんは楽しいかもしれないけど、それを聞く側は迷惑なんじゃないかと思うんだ。
「華ちゃん唄うかい?」
ひとりポツンとしていたあたしに、一郎パパが歌を勧めてくれた。
あつ子ママが嬉しそうに迎えたのは、あるカップルだった。
恋人なのか夫婦なのか…あたしと直くんよりは歳上に見えた。
2人は、あたしたちが座るカウンターの隣、正確には直くんの横、椅子1つあけて座った。
そして事件は、あたしの知らないところで起こったーーー。
直くんはお酒が入るとよく、周りの人に絡みだす。
この日もそうで、隣のカップルに話しかけていた。
「おい、華。あ、こいつ華っていうんで。」
「…初めまして、華です。」
直くんに紹介されたあたしは、あいさつだけ交わして正面に向き直った。
直くんに絡むなとは言わないけど、相手をずっと捕まえておくのはどうかと思う……適当なところで会話を切り上げないと、調子に乗って喋り続けている直くんは楽しいかもしれないけど、それを聞く側は迷惑なんじゃないかと思うんだ。
「華ちゃん唄うかい?」
ひとりポツンとしていたあたしに、一郎パパが歌を勧めてくれた。