アーサ王子の君影草 ~スズランの杞憂に過ぎない愁い事~
「……嫌われているのはわたしの方です。だっていつだって子供扱いされるし、わたしも怒ってばかりだから……ライアには呆れられてるんじゃないかな。それに、お礼を言わなくちゃ……二度も助けてもらったのにわたし、なんにも言えてなくて…」
「……ふぅん。じゃあそれも一緒に伝えとくよ」
不意にジュリアンの声が真剣になった。しかし何故こんな質問をするのだろう。
「でも。何でそんな事、聞くんですか?」
「何でかって? それはあいつが俺の大事な友人だから聞いとこうと思ってさ! 君みたいな可愛い子に嫌われてたら悲しいだろ?」
ジュリアンは少しはにかむと愛嬌良く微笑んだ。彼のもつ気安い雰囲気はスズランの警戒心をも打壊し、その場を和ませる。
「ふふ、ジュリアンさんはとってもお友だち想いでいい人なんですね…!」
「まあね〜。ちなみにそのライアって奴だけど、君の事全然嫌ってなんかないよ。むしろ…っうわ!?」
機嫌よく話をしていたジュリアンだが突然目の前で尻餅をつく様に転んだ。
「だ、大丈夫ですか!? ジュリアンさん!」
駆け寄って手を差し伸べたが、ジュリアンは何処か申し訳なさそうな笑みを浮かべ小さく舌を出した。
「……ふぅん。じゃあそれも一緒に伝えとくよ」
不意にジュリアンの声が真剣になった。しかし何故こんな質問をするのだろう。
「でも。何でそんな事、聞くんですか?」
「何でかって? それはあいつが俺の大事な友人だから聞いとこうと思ってさ! 君みたいな可愛い子に嫌われてたら悲しいだろ?」
ジュリアンは少しはにかむと愛嬌良く微笑んだ。彼のもつ気安い雰囲気はスズランの警戒心をも打壊し、その場を和ませる。
「ふふ、ジュリアンさんはとってもお友だち想いでいい人なんですね…!」
「まあね〜。ちなみにそのライアって奴だけど、君の事全然嫌ってなんかないよ。むしろ…っうわ!?」
機嫌よく話をしていたジュリアンだが突然目の前で尻餅をつく様に転んだ。
「だ、大丈夫ですか!? ジュリアンさん!」
駆け寄って手を差し伸べたが、ジュリアンは何処か申し訳なさそうな笑みを浮かべ小さく舌を出した。