アーサ王子の君影草 ~スズランの杞憂に過ぎない愁い事~
「でもじゃあないわよ! ねぇ、スズランちゃん」
「……あ、あの。わたしよくわからないけれど危ない事はしないで……ライア…」
突然話を振られ、スズランは繋いでいたライアの手を強く握った。話の流れからして、二人が今回の事件について深く調べているのだと気づいてしまったから。
「スズラン…!」
「場所は教えるわ、でもその前に貴方はスズランちゃんをきちんと送ってあげないとね?」
「分かってるよ……」
「そうかしらね? 場所を教えたら直ぐにでも飛んで行きそうよ」
「そんな事ないよ。スズランは俺が責任を持って酒場まで送る!」
ライアも手を強く握り返してくれた。
「そう。……なら大丈夫ね。お願いだからくれぐれも一人でそこに乗り込まないで頂戴ね? ちゃんと事前に計画して…」
「大丈夫だって…! ヴァレンシアも本当に心配性だよな」
「だって貴方はいつでも、、っ…いいわ、もう……」
話をため息で打ち切るとヴァレンシアはライアに小さな用紙を渡した。心底ライアを心配するヴァレンシアの表情にスズランの胸は小さく疼く。
ライアは渡された用紙に書かれた内容を確認すると、早々に折りたたんで懐へとしまった。
「……あ、あの。わたしよくわからないけれど危ない事はしないで……ライア…」
突然話を振られ、スズランは繋いでいたライアの手を強く握った。話の流れからして、二人が今回の事件について深く調べているのだと気づいてしまったから。
「スズラン…!」
「場所は教えるわ、でもその前に貴方はスズランちゃんをきちんと送ってあげないとね?」
「分かってるよ……」
「そうかしらね? 場所を教えたら直ぐにでも飛んで行きそうよ」
「そんな事ないよ。スズランは俺が責任を持って酒場まで送る!」
ライアも手を強く握り返してくれた。
「そう。……なら大丈夫ね。お願いだからくれぐれも一人でそこに乗り込まないで頂戴ね? ちゃんと事前に計画して…」
「大丈夫だって…! ヴァレンシアも本当に心配性だよな」
「だって貴方はいつでも、、っ…いいわ、もう……」
話をため息で打ち切るとヴァレンシアはライアに小さな用紙を渡した。心底ライアを心配するヴァレンシアの表情にスズランの胸は小さく疼く。
ライアは渡された用紙に書かれた内容を確認すると、早々に折りたたんで懐へとしまった。