星降る丘でキミを憶う
凪にシヅキの声は聞こえてないのに完全に会話が成り立っていて俺の返事に二人分の答えが返ってくる。
二人のやり取りを聞きながら、たまに打つ相づちに二人分の答えを聞いているとあっという間に目的のデパートに着いた。
「洋服売り場に行くよ」
そう言って前を歩く凪の隣にはなぜかシヅキがいて、俺はその後をついて行く。
なんだか変な感じだ。
さっきから微妙に息の合う二人について行きながら、なんで俺はここにいるんだろうとなんとも言えない居たたまれなさに襲われる。
だけど凪はもちろんシヅキも俺のことを気にも留めないでどんどんさきへと進んで行く。