星降る丘でキミを憶う
「さあ春。どれにする?」
売り場に着くと両手を広げながら凪が声を弾ませて聞いてきた。
「どれって言われても」
「もう!凪が選んだげる」
「私も選びたい」
凪についてシヅキも売り場の中に消えていく。
「これかな?こっちもいいなー」
「あっちのも春人に似合いそうだよ」
「それもいいなぁ」
お互いに一方的な言葉を交わしー凪は俺に話しかけてるか独り言のようだけど、楽しそうにはしゃぐ二人を見ながら俺は俺で勝手に店内を見て回ることにした。