星降る丘でキミを憶う

「春!ちょっと来て」

声の方に行くと凪が手にしていたシャツを俺にあてがってくる。

「ちょっと持ってて。うーん、迷うなー」

「こっちがいいんじゃない?」

「うん、こっちにしよう」

二人で同じ方を指差した後これまた二人でジへと向かう。

「お待たせ。はい。お誕生日おめでとう」

「おめでとう」

「ありがとう」

「まだ少しだけ時間あるなー。他の店も見ていい?」

「見たい見たい」

俺の返事を聞かずに二人で歩きだす。

勢いに負けながらのろのろ歩いているとアクセサリーショップに二人の姿を見つけた。
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