星降る丘でキミを憶う
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仕事帰りの大人たちに混ざって夜の街を家へと向かう。
都会というだけで他になんの特徴もないこの街に俺は生まれて、もう十六年間住んでいる。
郊外にあるこの街は三十分も電車に乗れば都心に出れるベッドタウンで、郊外だけど住んでいる人はそれなりに多い。
急な坂道がそこかしこにある。
坂の上には大きな一軒家や団地がたくさん建てられていて、なのにその坂道にも詰め込まれたようにぎゅうぎゅう詰めになって家が建っている。
俺の家もその一つで、よくもまあこんな坂道に家なんか建てられたなと思うほどきつい坂道の真っ只中に建てられている。
生まれた時から何一つ変わらないその街を、バイトの疲れを抱えいつものように自転車で走る。
