星降る丘でキミを憶う

「いい天気だね。遠出したくなっちゃう」

「少しするだろう。シヅキの学校までは遠くはないけど近くもないし」

「そうだね。春人、まだ緊張してる?」

「いまは平気。でも着いたら緊張するかも」

「どうして?」

「行くのは簡単だけどシヅキのこと聞くってなると難しいだろう」

「それは私に任せて」

「何か案でもあるのか?」

「うん。でもまだ秘密」

「なんで?」

「とにかく。私に任せて!」

「分かった」

胸をドンと叩きながらやけに自信満々にシヅキが言うから任せようと思った。

昨日の前科があるから不安も少しあったけど、だからといっていい案も俺には思いつかない。
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