星降る丘でキミを憶う
シヅキは一気に喋った。
それこそ息継ぎなんてしないで一気に。
その声は明るいし顔には笑みが浮かんでいる。
なのに俺はその声を聞く度に、その笑みを見る度に、心臓が痛かった。
違う。
俺が痛いんじゃない。
シヅキが痛がっているように感じた。
無理をして明るい声を出してるんだって、無理をして笑っているんだって思った。
だって、嘘みたいな話しだけど聞こえた気がしたんだ。
痛いって。
辛いって。
死にたくなかったって。
もっと生きていたかったって。
一人が怖いって。
でも俺は君を抱きしめてあげることも手を握ってあげることもできない。
だからせめて、君が無理をして笑うなら、俺も無理やりにでも笑おう。