星降る丘でキミを憶う
第六章〜憶〜(love you)
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しばらくの間、俺はそこから動けなかった。
シヅキが居たその場所でうずくまったまま、それこそ涙が枯れるまで泣いた。
言いたかった。
シヅキが好きだって。
大好きだって。
俺も伝えたかった。
笑いたかった。
シヅキがそれを望むなら笑顔で送り出したかった。
シヅキが「大丈夫」だと「できる」と、そう言ってくれたのに。
俺は笑えなかった。