星降る丘でキミを憶う
「それね、海の手作り。春兄自転車通学でしょ?バイトで帰り遅くなる時もあるし。だからお守り」
「ダサー」
「空は黙ってて!」
「ありがとう。ちょうどこういうの欲しかったんだ」
「本当?良かったー」
「嘘に決まってるじゃん。ちょうどお守りが欲しかったとか意味わかんねえし」
「なんで空にそんなこと分かるのよ!」
「俺じゃなくても誰でもそう思うだろ」
「私はあげたいと思ったし春兄だって欲しかったって言ってるじゃん」
「だからぁ、それは春兄の優しさだろ」
「そんなことない。本当に欲しかった。海、ありがとう」