星降る丘でキミを憶う
添えられた花の前にしゃがんで手を合わせる。
そのすぐ隣でシヅキも同じように手を合わせた。
「助けられなくてごめんなさい」
「間違えてごめんな。今度はおまえに花を届けに来るから許してな」
「間違えてって?」
「シヅキの友達にシヅキは家の近くで事故に遭ったって聞いてたから、これはシヅキのために添えられた花だと思ってシヅキのことを祈ったんだ」
「じゃあ春人の持って来た花って」
「仕方ないだろう。知らなかったんだ」
立ち上がってまた歩き出す。
シヅキの隣を、ゆっくりと、歩調を合わせて。