星降る丘でキミを憶う
「どう、かな?」
「似合ってるよ」
「ありがとう」
照れながら微笑むシヅキにもう一つ、忘れていたことを思い出す。
「シヅキ」
深い黒の瞳に俺が写り込む。
「俺も、星月が好きだよ」
深い黒の瞳が潤んで写り込んでいる俺の顔が歪んでいく。
ここから始めよう。
シヅキには、俺には、俺たちには。
やりたいこともやり残したこともたくさんある。
だから、今度こそ、始めよう。
終わりが来るその日まで。
続いていくいまを。
ここから二人で始めよう。