星降る丘でキミを憶う

俺はこの坂道を必死になって自転車を漕いでるのに、きっと君はまた呑気に空を見上げているんだろう。

協力するとは言ったが俺にはなんの得もない。

そのうえこんな思いまですることになるなんて。

「でもやっぱり楽しい。それに私くらいの歳の子はこういうの憧れるよ」

「本当に他の人には見えてないんだよな?」

「たぶん。なんで?」

「二人乗りとか違反だし、他校の制服着た女の子連れて学校に行くとか非常識だろ」

シヅキは制服を着ていた。

「多分死んだ時に着てたんだと思う」そう言っていた。
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