星降る丘でキミを憶う
「今年はって何?」

「いらないよ」

「遠慮すんなって。ほら、なんでもいいから凪さんに言ってごらんなさい」

「本当に欲しいものとか特にないんだよなぁ」

「ねえねえ、今年はって何?」

「もおー、去年もそう言ってたけど何か一つくらいあるでしょ?」

「バイトしてるし欲しいものは買えちゃうしなぁ」

「自分で買うのとプレゼントされるのじゃ全然違うでしょ」

「変わらないだろう」

「あ、先輩だ!せんぱーい!じゃあ春、ちゃんと欲しいもの考えといてね」

凪はスピードをあげて先輩の元へと向かう。

あんなにスピードをだせるならいつもそうして欲しいもんだ。
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