星降る丘でキミを憶う
遠くで見てるって言ってなかったか?
いや言った。
絶対に言ってた。
なのにー
「すごいね。春人ってば人気者だ」
なんで当たり前のように俺の隣に立ってるんだろう。
「五十円のお返しです。カゴお運びしましょうか?」
「すいませんねぇ。ありがとう」
「うんうん。やっぱり春人は優しいね」
カゴを運ぶ俺のすぐ隣でシヅキは一人で納得している。
「こちらでよろしいですか?」
「助かるわ。ありがとう」
「どういたしまして」
レジに戻って作業を続ける。