星降る丘でキミを憶う
「春兄!聞いてよ!空ってばまた私のプリン食べちゃったの!」
「でたよチクリ魔。卑怯者」
それでもたまにこうやって、いつも海の言葉とともに無理やり巻き込まれる。
「はあ、プリンねぇ。俺の分は?」
「それも空が食べちゃった!」
「早い者勝ちだ」
「お母さんが人数分揃えて買ってきたんだから早い者勝ちとか関係ないでしょう!」
「海、落ち着け。とにかく声がでかい。ご近所迷惑だ」
「だって」
「明日代わりのプリン買ってきてあげるから」
「ケーキ屋の期間限定のやつだよ?」
「分かった」