星降る丘でキミを憶う
「春兄おかえり」

「ただいま。空も起きてるのか」

「うわー!本当に双子なんだね!そっくり」

「これ読んだら寝るよ」

「早く寝ないと起きれないよ」

「おまえだって起きてるじゃん」

「海はお姉さんだもん」

「歳は一緒だろ」

「でもさきに生まれてきたのは私」

「さきに生まれたのは俺。海はいつまでもお腹の中にいたんだろ。お子ちゃまだよなぁ」

「空はいつも屁理屈ばっかり!私がお子ちゃまなら空だってお子ちゃまでしょ!」

「俺は誰かさんと違って自立してるから」

「誰かさんって誰よ!」

「分かってるくせに」

「海。空。大きい声出すな」

「だって!」
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