星降る丘でキミを憶う

寝る準備を整えて部屋に戻るとシヅキは俺の学習机で学校案内の本を見ていた。

「どこの制服か分かったか?」

「わ!びっくりした。ノックくらいしてよね」

「ここ、俺の部屋なんだけど」

「そっか。そうだったね」

とぼけるシヅキを尻目に開かれたページを覗き込むとそこにはシヅキと同じ制服を着た男女の写真が載っていた。

「見つけたんだな」

「うん」

いつもより力のない声で答えるシヅキに、不思議に思って顔を覗く。

「近いよ!」

だけどすぐに手で顔を覆われてしまいシヅキがどんな顔をしてるのか分からなかった。

仕方がないから開かれたページに視線を戻す。

写真の下には学校名が記載されていて、目次でその学校を調べて目的のページを開くとその学校の情報が事細かに記載されていた。
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