初恋カプチーノ
「倉越ーっ!ちょっといいか?」
「はい」
哲先生に呼ばれて私は隣の数学準備室へ向かった。
「失礼します。何か私に用事ですか?」
「あぁその通りだ。」
「だいたい予想はできますけど…。」
先生は驚いた顔をして笑い出した。
「今回の実力テストのことなんだけど…あまりにも数学が悪くて…な、呼び出したんだ。」
あぁ。やっぱり呼び出しか…。
そういえば、中学の頃からずっとこんな風に呼び出しくらってたから流石に慣れたなー。
「分かっています…点数が悪いことくらい…分かっています。」
「苦手なのか?」
「はい。とても」
「高校生になるから、この点数はちょっとな…」
「そうですよね……皆とれてますもんね。」
「まぁ、それもあるけど。」
「…。」
「それでだな。3日後から補習を始めようかと思ってるんだけどどう?」
「え…」
「少しでも力になりたくてさ。倉越さえよければだけど。」
「よ、よろしくお願いしますっ!!!!」
「おう!それじゃあ3日後の放課後にここ来て」
「分かりました。」