そのキスで、覚えさせて
「お前、子供作る気もなくやってるのか?」
「え?」
「俺が付けてないことくらい、知ってるだろ?」
「……え?」
あたしは固まっていた。
そして、遥希を見て震えていた。
遥希が狙っているなんて、知らなかった。
ただあたしは、タイミング的に大丈夫だと思って、特に何も言わなかっただけだ。
結婚しようと遥希は言ってくれた。
その言葉はすごく嬉しい。
だけど、いきなり子供作って結婚って……