そのキスで、覚えさせて
そうなんだ。
隆太さんはそんなことを思っているんだ。
それなら、なんで陸さんはあたしのことを迷惑だなんて言ったんだろう。
謎が謎を呼んだ。
「ま、君たちは交際を認められているんだし、遥希君もイメージアップしているし。
早く結婚したらいいんじゃない?」
その言葉がすごく嬉しかった。
完全にモヤモヤは取れないけど、少しだけ前向きになれた。
遥希は隆太さんのことを散々罵倒するけど、隆太さんって素敵な人じゃん。
根っからのアイドル気質で、ファンになってしまいそうだ。
そんな中、遥希からラインが入る。
ー仕事、すぐ終わったから帰る。
無性に、お前に会いたい
あたしも、遥希に会いたい。