そのキスで、覚えさせて
だけど、これからのことをやっぱり考えてしまう。
「美咲、身体大丈夫か?
苦しくないか?」
その遥希の優しさに、苦しくなる。
「俺がメシ作るからな!
こんな時のために練習してるんだから!!」
ありがとう。
すごく嬉しい。
でも……
「いつ生まれることになるんだ?
女かな、男かな」
でも……
「あたしたち、結婚出来るの!?」
あたしは遥希に向かって叫んでいた。
顔をくしゃくしゃに歪めて。
そんなあたしを、遥希は驚いて見る。
そしてやっぱりこう言う。
「結婚するに決まってるだろ」
その言葉はすごく嬉しい。
だけど、あたしが求めているのはそんな答えじゃない。
「結婚……出来るの?」
こんなに好きなのに、胸がざわざわして落ち着かないよ。