そのキスで、覚えさせて




きっと、焼けるような首筋には、しっかりと遥希のものである証が付いている。



真っ赤なあたしを見て、遥希は嬉しそうに笑った。





「だから、俺にも付けろ」



「え?」



「俺はお前のものだっていう証を、付けろ」



「でも……」





躊躇ってしまうのには訳がある。

だって、遥希はアイドルだよ?

アイドルが首元にキスマークなんて付けていてはいけない。


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