そのキスで、覚えさせて
そんな遥希は、切なげな顔をしていて。
すごく悩んでいるのだと悟る。
そんな悩みを聞いてあげたい。
大丈夫だって言ってあげたい。
だって、遥希はかっこいいTODAYの遥希なんだから!
「情けなくないよ?」
遥希に告げる。
「悩んでいる遥希を見るのは、あたしも苦しい」
遥希はなおも弱々しい顔であたしを見下ろした。
ほんのりと夜景の光で照らされたその顔は、やっぱりすごくかっこいい。
身体を重ねたばかりなのに、まだまだ身体が疼く。