そのキスで、覚えさせて
「お疲れ様です」
そう言ったあたしを、陸さんはじっと見つめた。
遥希みたいに少し鋭い瞳に、整った鼻と口。
TODAYはイケメン集団だ。
陸さんみたいなかっこいい人に見られると、やっぱりどきりとする。
だけど……
あたしは彼に嫌われている。
その現実が重くのしかかる。
そんなあたしを無視して、陸さんは出て行くと思っていた。
だが……
「あいつを頼む」
予想外の陸さんの言葉に、思わず目を見張っていた。