そのキスで、覚えさせて
遥希はFに興味もないのに、あたしのために一緒にライブに行ってくれるなんて。
それか、本当にゲスト出演しちゃうの?
どっちにしても、すごくすごく嬉しい!!
「まー、あれだ。
賢一のためだ」
遥希は顔をしかめて呟く。
「お前らも頑張るんだから、俺も頑張らないといけねぇよな」
あたしは遥希に、頑張ってなんて言えない。
もう、十分頑張ったんだから。
だから、
「無理しないでね」
あたしは遥希に告げる。
「遥希が頑張りすぎると、あたしは辛い」