そのキスで、覚えさせて
遥希はすっごく優しく微笑んだ。
だから、あたしも遥希に笑いかけていた。
「……好きだ」
遥希の言葉が、あたしの心に刻まれていく。
「マジで美咲が好きだ」
あたしだって、こんなにも遥希が好き。
例え遥希が宇宙まで行ったとしても、あたしは遥希を追いかけるから。
必要とされれば、いつでもどこでも飛んでいく。
部屋の中が明るくなる頃、ようやく遥希は眠りについた。
規則正しく動くその胸に顔を埋め、あたしも眠りの世界に落ちていった。
夢さえ見ない、深い眠りだった。