そのキスで、覚えさせて
「俺様のパンツが、白ブリーフだってことを発表してやる」
「うんうん。
もしくはスケスケティーバックとか」
「変態か、てめぇ」
いつもの調子の遥希。
でも、あたしは知っている。
遥希は明日、発表してくれるということを。
あたしと、結婚するということを。
結婚……
遥希はそんなこと言うけど、現実味がない。
きっかけも何もないし、子供だって出来ていないし。
「まぁ……コンサートが落ち着いたら、しばらくゆっくりしような」
遥希は頭を掻きながら言う。
照れた時の遥希の仕草だ。
こんな遥希が大好きで、あたしは大きく頷き、遥希に抱きついていた。