そのキスで、覚えさせて
「こんな時に悪いけど、今日は飲んで帰る。
でも、明日からはしばらくお前とゆっくりするから」
「うん」
その言葉がすごく嬉しい。
国民的アイドルの遥希は仕事だってあるはずなのに、あたしと一緒にいてくれるだなんて。
それだけ、遥希に愛されているんだ。
大切にしてくれるんだ。
そう思うと、またまた温かい涙が溢れてくる。
その涙を拭い、遥希に告げる。
「これからも……ずっとよろしくね」
「あぁ……よろしくな」
あたしの大好きな遥希の低い声。
耳に心地よく響き、あたしを好きで満たしていく。