そのキスで、覚えさせて
「絶対嫌だ。
てかてめぇ、誕生日まで知ってるとかどれだけファンなんだ?
うぜぇ。F死ね!碧ぶっ殺す!!」
荒ぶる遥希に、ごめん冗談と謝ることしか出来なくて。
そして、謝りながら考えた。
特別な日なんて当分来ない。
だけど、あたしも早く遥希と家族になりたい。
ここは遥希の言う通り、勢いで入籍してしまうのがいいのかもしれない。
遥希は荒ぶっていたのに、
「あいつはもうすぐ31か。
ケーキでも持っていってやろうかな。
あ、でも誕生日ライブか?」
なんて言い出して。
結局蒼さんのことが好きらしい。