そのキスで、覚えさせて
昼過ぎのことだった。
遥希と何気なくテレビを見ていると……
「今日のゲストは、Fの皆さんです」
テレビから、あたしをドキドキさせる声が聞こえてきた。
Fと聞くだけで、胸が踊る。
条件反射で背筋を伸ばしてしまう。
そんなあたしを、遥希は横目でじろりと見た。
テレビの中には、あたしの大好きな四人がいた。
かっこいいダークスーツにゴールドのアクセサリー。
そして、カリスマ感溢れるそのオーラ。
あたしは文字通りテレビに釘付けになって、動けなくなる。