そのキスで、覚えさせて
次に口を開いたのは、玄だった。
やっぱりそのクールオーラにやられてしまう。
「遥希とは私生活でも友達ですが、すげぇんですよ、ポテンシャルが」
「……はぁ?」
遥希がすごく嫌そうな声を出す。
「今回のライブも、二つ返事でOKをいただいて」
「俺たちから見ても、あいつはギターとボーカルのセンスがあると思う」
「遥希、ライブ楽しみにしてるよな。
だから、最終日に来てくれる人も、マジで楽しみにしてたほうがいい」
碧と玄が二人でそんな会話をしだしてしまって。
遥希は超ご立腹で。
「何が二つ返事だ。
何が楽しみにだ。
俺は嫌なんだ。
F死ね!碧ぶっ殺す!!」
すごい勢いで罵っていた。