そのキスで、覚えさせて
「この番組、生放送じゃねぇのか」
遥希がテレビを指差した時には、すでにFのコーナーは終わっていて。
なんだかホッとした。
落ち着かないから。
藤井さんがいるのに、Fにかじりついていたら。
「それにてめぇら、毎回毎回爆弾落としてくれるな」
遥希は藤井さんを思いっきり睨み、
「本当はもっと色々喋りたかったんだけどな」
相変わらずのんきに藤井さんは言う。
「例えば遥希愛用下着が、白ブリーフだとか」
藤井さんはさも可笑しそうに大爆笑している。
「マジで白ブリーフなのか?」
「ちげぇよ。
てか、誰がそんなくだらねぇこと言ったんだ?」