そのキスで、覚えさせて





「この日のために、一生懸命練習してしました。

残り、一曲歌わせていただきます。

精一杯頑張るので、よろしくお願いします」





ミドルテンポの二曲目も、相変わらず素敵だった。

ドキドキキュンキュンして、遥希から目が離せない。

そんな遥希の左手がスクリーンに映る。

そこには、あたしとお揃いの結婚指輪が光っていて。

自然とにやけていたんだ。




みんなの視線を浴びる遥希は、あたしのもの。

こっちを見て笑う遥希に、あたしも笑みを返していた。



< 349 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop