そのキスで、覚えさせて
遥希とは晴れて付き合うことが出来たが、泉には打ち明けられなかった。
「もし、あたしの彼氏が遥希だったら?」
そう聞くと、
「許さない」
泉は答えたのだ。
泉とは同じ部署の唯一の同期で、今後も仲良くしたいと思う。
遥希のことを話すことによって、泉が離れていってしまうのが怖かった。
あたしも、遥希みたいに一匹狼になることが出来れば楽なのに。
そんな晴れない気分の中、仕事をしていた。