そのキスで、覚えさせて
「あのさー。何回録画見てんの?」
遥希はソファーに座って、珍しくビールを飲んでいる。
今日はもう予定がないらしい。
遥希とゆっくり出来ると思うと、自然と顔がにやけていた。
「やっぱ俺様カッコイイって見惚れた?」
そんな自惚れ遥希に言ってやる。
「藤井さん、すごいなぁって!
Fの仕事もあるのに、料理本当に上手なんだ」
「上手なのは俺だろ!」
遥希は拗ねたようにそっぽを向く。
こんな遥希が大好きだ。
大好きすぎて、時々その愛を確かめたくなる。