そのキスで、覚えさせて
誰からも歓迎されないあたしの恋。
だけど、遥希とは別れたくない。
あたしの頭は無限ループを繰り返すばかりだった。
幸いにも遥希のマンションはすぐそこに見えていて。
海沿いの暗い道を暗い気分で歩いた。
そして、ようやく慣れてきた豪華なエントランスをくぐり、最上階の遥希の家に戻る。
多忙な遥希はやっぱり帰っていないようで。
広い部屋にただ一人佇んでいると、やたら寂しくなった。
そうやって一人で夜を明かし……
次の日を迎える。
いつも通りの何の変哲もない次の日を。