そのキスで、覚えさせて
そして、昼過ぎ……
瀬川さんがやってきた。
もう一人、同僚を連れて。
その声を聞いただけで逃げたくなった。
これ以上遥希に心配をかけるのが嫌だから。
あたしは思わず顔を歪めたが……
「美咲ちゃん。
一昨日はごめんね」
彼は人の良さそうな笑顔で頭を下げた。
「あの時は酔っていて、どうかしていました」
そんな瀬川さんは、爽やかで出来る男オーラ満載で。
一昨日の出来事がなければ好印象だ。