sugar days〜弁護士のカレは愛情過多〜
恋愛なんてまやかし?
「ふーん。過去の女登場。面白くなってきたじゃない」
「完全に他人事ですね……」
「そりゃあだって他人だもの。自分の恋愛がうまくいかないのは面白くもなんともないわよ……はぁ」
翌日のランチタイム、会社近くのパスタ専門店に円美さんを誘った。
クーラーの効いた店内も昼休みのサラリーマンやOLがごったがえしていてちょっと暑いくらいだ。
お店自慢の生パスタを注文し食事を楽しんだ後、コーヒーを飲みながら私は昨日の話を終えたところ。
でも、どうやら円美さんのほうも何か悩みがありそうだ。
テーブルに頬杖を突きため息ばかりの先輩に、私は聞いてみる。
「うまくいってないんですか? 柚殿さんと」
「うまくいくも何も、あの人は私と恋愛する気なんてないの」
「えっ?」
私は耳を疑った。だって二人が仲良さそうにデートしているところをこの目で見たのに。
円美さんは遠い目で窓の外の景色を眺めながら、詳細を話してくれた。