sugar days〜弁護士のカレは愛情過多〜

ずっと俺のそばにいて







あれからすぐに籍を入れた私と詠吾さんは、彼のマンションで一緒に生活をし始めた。

式や披露宴はまだだけれど、どうやらものすごく盛大になるらしい。

才門ホテルグループ社長の孫と、詠吾さんほどの有名弁護士の結婚となると、そんなにサクッとした式じゃ済まないようなのだ。

加えて、例の脱税事件で副社長と祥平さんが解雇されたり会社もバタバタ忙しくて、なかなか準備が進まずにいる。


それでも詠吾さんと毎日一緒にいられるだけで私はとても幸せで、文字通り甘い新婚生活を送ることおよそひと月。

私は帰宅した詠吾さんとリビングのソファで肩を寄せ合い、また例のバラエティ番組を鑑賞していた。


『あんだけ派手にプロポーズ失敗しといて、結局その彼女と結婚してるってどういうことなん? 綾辻先生の結婚のニュース出た日大変やったらしいで。この番組ヤラセやって疑われて』

『やらせなんてとんでもない。あの時は本当に断られたんです。でも、一度断られたくらいで諦められないほど魅力的な女性なので、しつこく口説いたんです。そしたら、彼女もついに落ちてくれて』


この放送は前回の生放送と違って、前もって収録したものだ。

だから、画面のなかに映るイケメン弁護士先生は、今私の隣にいて……自分のキザな発言にクスクス笑っている。


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