【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
「本当に、ごめん」
「知ってるよ。夏海、それどころじゃなかったって知ってる。でも、そろそろわたしに付き合ってくれない?」
そう言う雪乃に返事をしようとした時、教室のドアを開けた彼女がピタッと足を止める。
私は気づかないで雪乃にぶつかり、打ち付けた鼻を押さえる。
「雪乃!」
「夏海。やっぱり、時間がある時に話聞いて」
「でも、今日時間ある……よ?」
怒っているのかと思って、自分でもわかるくらい声が小さくなる。
だって雪乃が私から離れてしまったら、完全に女子から孤立しちゃう。高校生活をする以上、それだけは回避しなければならない。