【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
「もう1度言わせる気か? みんなが見てる前で? 夏海。あんた、結構な小悪魔だな」
クラスメイトを怖がらせて、教室の雰囲気を凍らせてる秋は本物の悪魔だと思う。
「夏海が気に入った。付き合って欲しい。本気で好きなんだ」
秋が言うと、静かだった廊下が少し騒がしくなる。私の方が恥ずかしいからやめて欲しい。
私がため息を吐くと、秋がいきなり笑い出した。
「なによ」
「今日は泣かないんだな」
「あ……あれは、あんたのことで泣いたんじゃな……っ」
「で? 答えは?」
腕を掴み、ぐっと顔を近づけてくる。本気でキスされるんじゃないかと思った所で離れる。
思わせぶりな行動に腹が立ち、バンッと机に荷物を置く。